どうも三好クローバー接骨院です。
今日は私たちの資格『柔道整復師』についてお話ししようかなと思います。
整骨・接骨院の先生方は柔道整復師という国家資格を取得されています。
あまり馴染みのない資格かもしれませんが、民間資格の『整体師』や『カイロプラクター』とは違い、日本古来の伝統医療を受け継ぐ日本固有の資格が柔道整復師です。
この国家資格を取得するには最低3年間専門学校(一部大学)でカリキュラムをこなし、国家試験の受験資格を得て1年に1度ある国家試験に合格しなくてはいけません。
何とも険しい道のりです・・・。
そして晴れて資格を取得したときに待っているのは・・・
やっとゲームで遊べる!!モンハンやりまくれる!!ではなく(笑)
『技能』を養うことです。
当然のことながら3年以上のカリキュラムでは身体の名称や機能、障害、その見分け方などを教わります。
しかし、実際には教科書に書かれた内容を覚えて、AはA、BはBと頭に入れただけです。
残念ながら卒業しても覚えたことは医学用語など、医療の基本的なルールに過ぎないのです。
足し算、引き算という義務教育で学ぶ基礎教養や社会生活を営むための一般のルールが分からなくては何も出来ないのです。
交通ルールも知らなければ、怖くて外も歩けませんよ。
つまり、基本教育は全てルールを学ぶことに過ぎないということです。
もちろんルールを覚えなければ何も始まりませんが、決して『資格取得=立派に治療ができる人』ではないのです。
だから卒後にはしっかりとした修行や練習、訓練といった技能を養う時間が必須になります。
他の業種でプロと形容されている方々はみんなルールと技能を兼ね備えている方々です。
私たちは人の身体に触れます。
それがどれ程までに大きな意味と影響力を持ち合わせているかを考えれば、資格を取得しても技能のない状態ではプロとは言えませんよね。
ただ、余談ですが、私はプロとは何か?についてずっと考えていますが、いまだに答えが出せません。
死ぬまでに答えが出せるといいなぁと思って、常に考え続けています。確かに難しい問題です。
話を戻しますと、他の業種では技能ありきの資格取得が、こと柔道整復師など医療業界においてはルール(知識)が優先されます。
そもそも何でこんなことになってしまったのか?
柔道整復とは元々、武術の活法を汲んでいましたが、これがなかなか伝えていくことが出来ませんでした。
そこでどうしていたかというと、徒弟制度によって、師匠の技を見ては盗み、自分の身にしようと努力していく事が普通でした。
しかし時代が変化し、学校教育制度の確立とともに徒弟制度は少なくなり、その為に明治時代には、海外の手技療法家に大きな影響を与えたとされる日本古来の手技療法は残念ながら失伝してしまったのです。
では今の時代に必要とされるのは何か?
それは『良き師匠』です。
伝統と共に確立された技術と知識。
職人として培ってきた豊富な経験と精神力。
そして時には厳しい言葉で自分の進む道を正してくれる優しさ。
全ては決して患者さんに未熟な技術や精神力で対応しないよう職人として、1人前の柔道整復師を育ててくれる存在です。
古き良き時代から続く徒弟制度は何も厳しい上下関係だけにありません。
弟子の能力を高め、患者さんにより良い医療を提供するためにも大切なことなのです。
皆さんには師匠と呼べる人はいますか?
気付かないだけで自分に影響しているものはたくさんあるはずです。
思いかえすのもいいものですよ。
私の師匠はめちゃくちゃ怖い人でした・・・。修業時代を思い出したくないくらい・・・(笑)
ただ本当にお世話になり、勉強させていただきました。今思うと有難いことだなぁと思います。
少しだけ師匠から常に意識しろっ、と言われていることを少し書きたいと思います。
『自分がケガをした時、病気になった時、何か困った時に自分に診てもらいたいかどうか常に考えなさい』
これはずっと言われ続けています。もちろん100%自分を信じられるというのは難しいですが、自分が痛めたときに、今患者さんにしていることをしないのはおかしい。患者さんには教わった通りやるけど、自分が痛めたときは違う治療をしているっておかしいですから。
『今、自分は病院のベッドに寝ている。今から痛みをとる最後の手術が行われる。
そして、手術をしてくれる先生が来た。顔を見るとそれは何と自分だった。
今から行われる治療は自分がどういう風に生きてきたかで変わる。
お金が大切だと思って生きてきた人は、金額によって手術内容が変わる。
丁寧に心がこもっていればいいと思って生きてきた人は、失敗しようが丁寧にやればいい。
技術さえよければいいと思っている人には、・・・・。
何でも社会にせいにしてきた人には・・・・。』
・・・など、そういう思いを持った医者が治療にあたる。文句は言えない。だって自分だから。
もちろん正解はない。ただ自分だったらどうして欲しいかで自ずと自分の生き方が決まる。
嫌でも苦しくてもその生き方を勉強しなくてはいけない。
それくらいの気持ちで私は医療に臨んでいる。
私にはどのような医者が現れるだろうか?はたしてあなたには?
それくらい人にかかわる事は、勉強しなければいけないし、学ばなければいけないと教わってきた。
自分が試していないこと、やっていないことは、人には言わない、指導するな。
本やネットや人に聞いたことは他人が確かめたことだ。限界はあるが、極力自分で経験しろ。
自分が体験しなければ細かい本当のところはわからない。
これは話してみればわかりますよね。皆さんもそんな経験ありませんか?
この人、きっとやったことないんだろうなぁって(笑)
なので、現在皆さんに指導していることは、自分でも毎日していることです。そして、現在私が学んでいることが実践・指導できるようになるのは、かなり先の事です。今日学んで明日やるなんてことはないです。
自分がやっていないこと、できないことは指導してはいけないし、私自身も歩いてない人に歩くといいよって言われても説得力ないと思いますから。その人が本気でそれがいいと思っていれば、自分でもやっているはずですから。
野球下手な人に野球教えてもらいたいなと思いませんからね(笑)
仮に毎日練習してたとしても、野球が下手だったらそのやり方ではうまくならないよって言っているようなものです。
だから患者さんは、医療者以上のレベルになることはありません。
だから医療者は常に学び努力し続けなければいけないとずっと師匠からは言われ続けています。
現在でもそれを少しでも守れるように、毎日歩き、毎日勉強して、色々と経験できるように過ごしているつもりです。
師匠から見たらまだまだでしょうけど。だって私、ゲーム好きだもん(笑)
師匠、週に2時間くらいだけゲーム許してね(笑)今度は私が、ゲームの楽しさ教えてあげますよ!!
そん時はちゃんと、師匠って呼んでね(笑) 釣りバカ日誌か、私は(笑)
最近は師匠にお会いしていないですが、近々会いにいこうかと考えています。
会ったらダメだしばっかでしょうけどね(笑)
『お前、これについてはどう考えてるの?』『・・・・・・・』はい、終了みたいな(笑)
そこまで考えるんだという情熱、視点。こういう時はこうも使えるんだという発想。
そんなこと考えたこともなかった・・・。
などなどすごいなぁ、師匠は。そのものの本質を1つ1つ理解しているから応用がきくんですよね。
手段ではなく目的を常に考えて学んでいらっしゃる。
また刺激もらいにいきます!!
その時は優しくして下さいね、お土産持っていくんで(笑) 大好きなゆかりの黄金缶ですよ(笑)
柔道整復師・CSCS 西村 裕樹